【愛咲side】



猛暑が厳しい夏のある日。



「あぁ~、暑い~溶けちゃうよ~…」



うちわで自分の顔をパタパタと扇ぎながら、ソファーに腰を下ろす。


無事に夏休みを手に入れたあたしは
のんきに夏休みを満喫している真っ最中。


ちなみに、今回のあたしの
テストの順位はなんと26位!!!


隼斗はあたしに勉強を教えていたのにも関わらず、ダントツで一番だった。


いつ勉強したんだろうね……。


テストが終わってすぐにみんなに夏休みをゲットできたお祝いをしてもらった。



「お前はアホだから溶けねぇよ」



優雅に扇風機にあたりながら
テレビを観ている隼斗。


あれから、変に意識してしまう時はあるけど、できるだけ普通に過ごすようにはしている。


あんな気持ちは一瞬の気の迷いかもしれないし。