「ありがとっ!楽しみにしてるね!」



隼斗と夏祭りに行ける、そう思うだけでなぜか胸が熱くなった。



「頑張れよ」



そういってあたしを見つめる隼斗の瞳はいつもの何十倍も優しくて、気を抜くと吸い込まれそうだった。







そして、ついに勝負の日を迎えた。



「始めっ!」



先生の合図でみんな一斉に紙を裏返し、
コツコツと解答を埋めていく音が聞こえてくる。


今日は問題の理系。


この一週間の力を全部出し切ろう。


でも、緊張で手が震えて文字が書けない。


コツコツと聞こえてくる音がだんだんとプレッシャーに変わっていく。


ヤバイ……こんなんじゃあ……