「…そんな顔すんなよ」
えっ?
あたし…いま、どんな顔をしてる?
「お前なら大丈夫」
えっ……?
予想外の言葉で、思わず言葉を失った。
もしかして……ずっとあたしの不安とか緊張とかに全部気づいてたの?
「愛咲ならぜってぇいい点数取れるから。
なにしろ、俺が1週間みっちり教えてやったんだからな」
イタズラっぽく、微笑んだ隼斗。
隼斗は隼斗なりに応援してくれているんだ。
初めて褒められた……かもしれない。
「もし、補習が無かったら夏祭り…一緒に行こうぜ」
……え?
あたしの聞き間違いじゃなかったら…いま、一緒に夏祭りに行こうって誘われた?
ウソ……本当に?
素直に嬉しい…!
絶対いい点数取ってやるんだから!



