「ウソじゃねぇーよ」
「なっ、なんであんたなんかに…!!」
本当は教えてほしいのに
変なプライドが邪魔して、素直に言えない。
「愛咲に拒否権なんてねぇから」
なっ…!!
それ、なかなかの俺様発言ですよ……!
「それに、今年の夏休みは楽しむんだろ?」
隼斗はそう言うと、ニッコリ、はにかんだ。
見慣れているはずなのに
なぜかその笑顔にキュンと胸が高鳴った。
なんであたし……
隼斗なんかにキュンとしてるの?
「うん…そのつもり…」
「だったら、黙って俺に教われとけ」
自信満々のその笑顔になぜか安心した。
いつもならその笑顔にムカついているのに、なんの根拠もないのに…あたし、おかしいよ?



