意地悪な片思い


 次の日の日曜日、私はまだ夏物を買いにいってないということも重なり、飲みに備えて軽いショッピングに出かけた。

トップスとパンツを買い、金曜日まで解禁を待つ。白い薄手のシャツ地と、ストライプのガウチョパンツに一目ぼれしてしまったんだ。


 ようやく一週間を終え、彼と約束した金曜日が来ると値札を取り、私は朝それに身を包んで出勤しようとする。
うん、やっぱり可愛い。買ってよかった。

ちょっとだけテンションをあげながら、いけないいけないとバタバタ家を出ていく。バス停まで5分。少しの距離だけど、暑くなってきた季節はこの少しが結構きつかったりもするんだよね。

バスに乗ると、揺れながら今日の飲みがどうなるのか想像を広げる。どこで飲むんだろう。速水さん、今日も飲むよね?

いろいろ考えているうちに会社の最寄りのバス停に着いたので私は降りた。


 パソコンといつも通り向き合いながら、私は速水さんの様子をちらりと確認する。前、コピー機で話しかけてくれたみたいに、今日もひょっこりいつの間にか近くにいたりするのかなぁ。

「市田。」

「はい。」
 長嶋さんに呼ばれた私は、彼のデスクに向かった。

「雨宮さんにお願いしてきてほしんだけど、お願いしてもいいかな。」

「これ全部ですか?」
 何枚もの書類の束がクリップで留められたのが3つある。雨宮さん大変そう……。

「うん全部。」

「分かりました。失礼します。」

「それ渡したら、お昼とりな。」

「はい。」
 ちらりと時計を確認するといつの間にか針は12時近く。
ちゃちゃっと雨宮さんに頼んできちゃおうかな。