それから夕食の話だけでなくて、私たちはいろんな話をした。子供の時のことから最近のことまで。
面白い話もくだらない話も全部全部共有して、一緒に笑って。
本当は電話が苦手だったりしてたんだけど、彼との電話はなんだか楽しい。このままずっと話してたい、なんて気持ちが当然のように心に潜んでる。
「もう23時か。」
「そろそろ寝ますか?」
私は彼の呟きに反応して流れに答えた。
「んー、今日ちょっと眠いからな。」
「朝早起きして、どこ行ってたんでしたっけ?」
実はさっき早起きをして彼が何をしてたのか聞いたばかりなのだが、からかって再び聞き返した。
「ジョギングです。お腹がちょっと出てきてたので。
って市田うるさい。」
ハハハと彼も私も笑う。ちょっとしたお笑いコントみたい。
「じゃぁ、寝ましょうか。」
私は部屋の明かりをポチンと消した。
「ん。」
携帯の向こうからも、同じような音が聞こえてくる。
「速水さんのお布団ふかふかですよね。」
「一緒に寝たから知ってるんだっけ、市田ちゃんは。」
「う、もう、余計なこと言わなかったらよかった。」
彼はクスッと笑った。
「でももう結構暑くなってきてるから、薄い布団に変えちゃった。」
「私毛布取るだけで、年中同じ布団ですよ。ずるいなぁ。」
「また泊まりに来たら寝かせてあげるよ。」
「…ばか。」
意地悪なこと言ってくるんだから。
「カワイー顔で無防備に寝てたくせに。」
また速水さんは笑う。


