意地悪な片思い


「今日市田、ごはん何食べたの?」

「夜は豆腐ハンバーグですよ。今日は和風で。」
 いつもはソースとマヨネーズとケチャップでソースを作るけど、豆腐を入れたから大葉を上においてポン酢で頂いちゃった。

「えーいいなぁ。ハンバーグ。」

「おいしいですよね。」
 最初に作れるようになったのが、ハンバーグだったっけなぁ。

「今度俺にも作って。」

「え?んー……」
 速水さんに作るのかぁ。

「何ですぐうんって言わないの。」

「だって、速水さんおいしくなかったら文句言いそうなんですもん。」
 冗談交じりで彼に言葉を投げかける。

「言わないし、もりもり食べる。」
 肉好きだって言ったろ?彼はそう続ける。

ちょっとだけ速水さん必死…?

「今度じゃぁ作ったら食べてくださいね。」
 笑いながら言った私に、

「うん、お願い。」
 彼が嬉しそうに頷く。

「速水さんは何食べたんですか。」

「今日はカレーだよ。」
 カレーかぁ、明日カレーにしちゃおっかな。

「いいですね、カレー。好きですよ私も。」

「え、何て?」

「ん?」
 聞こえなかったのかな。

「カレー、好きですよ。」

「え、ごめんもう一回言ってくれる?」
 電波遠いのかな?いや、ってちょっと待って。

「わざとですよね?」

「ばれた?」
 ハハハと彼が笑う。

「さすがに何回も聞き返してきたら、分かります。」
 好きっておかげで何回も言っちゃったじゃん。そりゃカレーのこと、だけど。

「今日の夕飯カレーでよかったな。」

「どういう意味で言ってるんですか。」
 ばか、と私は笑いながら発する。

「俺も好きだから。……あ、カレーのことね?」

「分かってます。」
 もう、速水さん普段クールなのに、変なところでお茶らけるんだよなぁ。
お酒の飲んで酔っているわけでもあるまいし。