意地悪な片思い


「速水さん、飲む日どうなりました?」
 私はそのまま、話そうと決めていた1つ目を彼に尋ねた。

「私、合わせられると思いますから。」
 高揚しそうになる声を隠しながら私は告げる。

なんだかんだ私、速水さんと飲むのも話すのも、一緒にいるのもすきなんだ。


「ごめんそれなんだけど……」
 忙しくて、ダメだったのかな。

「ちょっとまだ予定分からないから、あと1週間待ってもらってもいい?
ごめん。」

「全然全然。大丈夫です。」
 お仕事だろうな、予定が分からないのはさ。

「じゃぁ、来週また連絡しますね。」
 結局、このメモも意味なかったか。私はメモ用紙を片手で2つに折った。

「明日は朝早いんですか?」

「んーまぁ普通だけど……
ってなんか電話終わらせようとしてる?」

「え?だって、お仕事大変でしょう?」

「俺と電話まだしていたくないの?」

「そりゃ。

したいですけど……。」
 私はテーブルの上のメモの端を折ってみたり、いじいじと触る。

「ふーん、したいんだ。」
 クスッと速水さんは笑った。

私、意地っ張りだって自覚してるけどさ、こういう茶化してくる速水さんにも悪いと思わない?


「何話す?」
 速水さんが続けて尋ねてきた。

「うーん……じゃぁ、好きなものとか。」

「好きなもの?」

「はい。」
 私はベッドの上に移動した。