意地悪な片思い


分かってるよ速水さん。
自信もてって言いたいんでしょう?

そのために過去を話してくれたのもあるんでしょう?
辛い思いを知ってる、体験してる人に褒めてもらえたら、嫌でも自信湧いちゃうもんだもんね。

まぁ歳の差気にして、それが原因で付き合いたくないとか言うなよっていう、軽い脅しなのかもしれないけどさ。

そうだとしても嬉しいよわたし。


「速水さん、寝てください。
さすがに熱あがっちゃいますから。」

「うん。」
 彼が布団の中に入り込む。

「好きな娘に弱ってるところ見られるの、やなんだけどね。」
 私の方を見ながら彼はくしゃっと笑った。

「そんなこと言ってる場合じゃないでしょ。早く良くなってください。」
 私はわざとらしく怒り口調。
好きなってとこで私は内心ひどく反応しちゃってたから。

「寝るまでここいますからね。」

「…元気だったら襲えるのに。」

「わざとらしくそういうこと言って、突き放そうとしないで下さい。」

「はーい。」
 彼は笑って瞳を閉じる。

「手、貸してもらってもいい?」
 彼が布団の中から手を出した。

……いちいち聞かなくてもいいのにな。
くすっと私は笑う。


どうぞ、お好きなだけ。
速水さん。