意地悪な片思い


 週末があけ、月曜日が始まると
私は長嶋さんのところに仕事の現段階を報告しに行った。

確かお昼に入るぐらいの頃だったと思う。

「えーっとじゃぁ、平日と休日ですることが若干違うと?」

「はい。」
 取引相手の会社様に先日説明したときのように、長嶋さんに私は報告し始める。

 休日に来られる家庭、平日に来られる家庭。一見同じだけど違うって思った。

休日に来られる家庭の多くは、きっと週末休みと固定されてる労働環境。

土日が休みだと決められてるなら、家族の時間だって考えやすいし、いろんなところに遊びに行けて、家族団らんが比較的取りやすいんじゃないか。

一方の、平日に来られる家庭はきっとバラバラだ。時には月曜日、時には土曜日。

両親共に、とはかかわらず
父と母、どちらか一方だけでもそういう勤務体制だと、誰かが欠けてる団らんになりやすいってこと――。

 企画を考えながら私は自分の幼い時のことを思い出してた。

子供って親の顔色を窺っちゃうところがあるから、寂しいって言う子の方が割と珍しんだよね。

私もそうだったから分かる。

そりゃ確かに家の購入って一生のことだから大事だけど、

子供からしたらお金の話とか大人たちが話してるところについていくのは
つまんないって思うのが当然だと思うし。