意地悪な片思い


 その次の日の午前も昨日と似たようなものだった。

今年最後の日だってのに、部屋の掃除もしないとんだ生臭坊主な私。

昨日充電しておかなくちゃと思っていた携帯も、起きてようやくプラグをさしたところ。約2日間つつかなかったけれど、携帯からすれば、ちょっとした正月休みだと思ってるかもしれない。

もっとも年末休みじゃないときは、
いつ仕事の連絡が来てもいいようにちゃんと管理してるから、こういう連休の時しか休みは取ってあげれないんだけどね。


 ほどなくして午後を回り、テレビの内容に飽きた私は、ベッドの上に置いて充電していた携帯を、こたつで横になった状態で手さぐりに探した。

「ないし…。」
 とことんついてない、というべきなのだろうか手さぐりに見つけられなかったので、仕方なく私は上半身を起こし、携帯を手中にいれる。

まぁ最初からそうしなかった、横着者の私が悪いんだけど。

携帯の起動する音を聞いて、ぼーっと私は起動処理が終わるまで、画面をもう一度落とした。
特に連絡は来ていない筈だから。


「ふぁ~」
 ため息とも言えない声と共に、私はテレビのチャンネルをかえる。どのチャンネルも午後のニュースを伝えていた。

と、途端にピコン。
私の携帯が何度か音を立てた。私はそれに視線を向ける。

手に取ると、遥と名前が表示されていた。

『年末掃除してる~?
正月明けたら鬼電ね!』
 鬼電と書かれた単語を見て、私は彼女の意図をすぐに看取した。
私たち二人の間で使ってる、特別な意味。

何か喋りたいことがあったとき、電話できる時間に関わらずその単語を口にするんだ。

昨日届いていたそれに、

『これから!了解!』
って、敬礼しているスタンプも語尾につけておいた。