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黒いフレアスカート。
この間は彼に振られちゃって見せれなかったから(見せれなかった、っていうのはちょっとだけおかしいけど。だって、見せたかったわけじゃないし!)
トップスは、茶色よりも少しだけ落ち着いたモカ色…というべきだろうか、そんな暖色をセレクト。最後に、出勤するときはいつもそれな白いコートを私は羽織っている。
場所は会社前。
さっきオフィスの中で彼が指定してきた。
コピー機に向かってる私に、すれ違い様「会社前」って小さく言葉を落としていったんだ。
時間は事前に彼がいつにする?って聞いてきて、7時ぐらいって私は携帯を通して文面で答えた。
既に会社を出て5分ぐらいは経つ。夏ならまだしも真冬の5分立ちっ放しは結構キツイ。
速水さん遅いなぁ…。
はぁっと私は手に息を吐いた。
連絡してみようかとカバンに入っている携帯を取り出す。
するとタイミングよく着信が来て、
速水 至
その名が表示されてる。
電話はじめてだ。
文面で連絡するときよりも若干緊張しながら
「はい、もしもし。」
声を出す。電話の向こうからカチカチ音が聞こえた。
「車にいるんだけど分かる?」
「え?」
辺りを見回すと、ハザードランプをピカピカ光らせているそれらしき車が一台。
「向かいますね?」
「うん。」
通話を切らずに私は耳に当てたままその一台に歩み寄っていく。
歩く私を見ているのかは分からないけど
「早く来いよ」
意地悪な声が耳元から聞こえて、うるさいですよって答えた。
ちょっとだけそれで緊張が解ける。
私は後ろ座席のドアを開けた。
「え、なんで後ろ?前でいいよ、前で。」
電話で話したか直接話したか、どちらが正解か答えることはできないけど、とにかく速水さんがそうすぐに突っ込んできた。
私はおとなしく前に移動して座席に座り、今度こそは電話を切る。
「…お疲れ様です。」
「お疲れ。」
音楽もかかっていないから静かな車内だ。
挨拶しか私たちはできずに、沈黙が続く。
たぶん、速水さんも少しだけ…緊張気味?
「じゃぁ行くか。」
彼がハザードランプを切る。
「はい。」
私はシートベルトを締める。
カチ。ウインカーが点滅しだす。
黒いフレアスカート。
この間は彼に振られちゃって見せれなかったから(見せれなかった、っていうのはちょっとだけおかしいけど。だって、見せたかったわけじゃないし!)
トップスは、茶色よりも少しだけ落ち着いたモカ色…というべきだろうか、そんな暖色をセレクト。最後に、出勤するときはいつもそれな白いコートを私は羽織っている。
場所は会社前。
さっきオフィスの中で彼が指定してきた。
コピー機に向かってる私に、すれ違い様「会社前」って小さく言葉を落としていったんだ。
時間は事前に彼がいつにする?って聞いてきて、7時ぐらいって私は携帯を通して文面で答えた。
既に会社を出て5分ぐらいは経つ。夏ならまだしも真冬の5分立ちっ放しは結構キツイ。
速水さん遅いなぁ…。
はぁっと私は手に息を吐いた。
連絡してみようかとカバンに入っている携帯を取り出す。
するとタイミングよく着信が来て、
速水 至
その名が表示されてる。
電話はじめてだ。
文面で連絡するときよりも若干緊張しながら
「はい、もしもし。」
声を出す。電話の向こうからカチカチ音が聞こえた。
「車にいるんだけど分かる?」
「え?」
辺りを見回すと、ハザードランプをピカピカ光らせているそれらしき車が一台。
「向かいますね?」
「うん。」
通話を切らずに私は耳に当てたままその一台に歩み寄っていく。
歩く私を見ているのかは分からないけど
「早く来いよ」
意地悪な声が耳元から聞こえて、うるさいですよって答えた。
ちょっとだけそれで緊張が解ける。
私は後ろ座席のドアを開けた。
「え、なんで後ろ?前でいいよ、前で。」
電話で話したか直接話したか、どちらが正解か答えることはできないけど、とにかく速水さんがそうすぐに突っ込んできた。
私はおとなしく前に移動して座席に座り、今度こそは電話を切る。
「…お疲れ様です。」
「お疲れ。」
音楽もかかっていないから静かな車内だ。
挨拶しか私たちはできずに、沈黙が続く。
たぶん、速水さんも少しだけ…緊張気味?
「じゃぁ行くか。」
彼がハザードランプを切る。
「はい。」
私はシートベルトを締める。
カチ。ウインカーが点滅しだす。


