パチン、と音が鳴り、たちまちそこが赤くなる。


「何すっ…!」


「最低! 園川さんのことを、悪く言わないで!」


ありえない…藤堂くんは、人の悪口だけは絶対に言わないような人だったのに。


どうして。


ぐちゃぐちゃな感情に包まれながら、彼を置いて出て行った。