偽王子と嘘少女



「まあいいや、どうせ2人にしてもらうつもりだったし。かぐやと」


私と…?


なんでだろう、何か悪いことでもしてしまったのかな?


緊張と不安が高まる中、園川さんは再び口を開いた。


「私ね、藤堂くんと去年同じクラスだったんだ。だからね、きっとかぐやよりは仲が良いと思うの。合コンのキャスティングしたのだって、私だし。まあ補欠でどうにかOKしてくれたんだけどね」


髪の毛を指で絡ませながら、淡々と述べる。


「つまり、藤堂くんが好きなの」


「えっ…!?」


まさか、園川さんが藤堂くんを!?


簡単なことのはずなのに、なぜか頭の整理がつかない。