偽王子と嘘少女



「格好良いね、って話だよ。あれだけ女の子にモテてたら、何か秘密ありそうだなぁ、みたいな? ね、かぐや」


希子は、私にしか見えないように小さくウインクをした。


その意味が分かり、私は頷く。


「そ、そうだよ。すごいな、って」


「ふーん」


希子のナイスアシストのおかげで、どうにか秘密を守りきることができた。


さすが希子!


長年の親友だけあるね。


ありがとう!


心の中で感謝していると、突然、店員さんが私たちのテーブルに駆け寄ってきた。


なんだろう、注文はもう住んでいるのに。