「そういうのは、空気を読んで1人のときにするじゃん、普通!」
「はあ!? なんだそれ! 俺がどんな格好で来たって、お前には関係ねえだろ?」
「関係あるよ! 来てほしいって言うから来たのに、そんな派手な格好で来られたら、私なんか別にいなくても…」
声に出すと、なんだか悲しくなって、胸の奥で詰まってしまう。
藤堂くんがモテるっていうのは分かってたはずなのに、改めてこうして見ちゃうと、違う世界の人のように感じて、遠ざかって行く。
高校デビュー、ちゃんと成功しているんだ。
仲間だと思っていたのは、私だけなのかもしれない。
藤堂くんからしたら、中途半端な落ちこぼれだもんね。


