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わたしは、雷生のあとをついて歩いていた。

(…………久利さん、わたしの歩くペースに合わせてくれてるのかな…)

紀香が歩きやすいように、歩幅を縮めてくれているような、感じがする。

(だって、さっき…もっと大股だったもんね…)

紀香がそんな事を思っていると、突然雷生が振り向いた。

「ねぇ、紀香ちゃん!その手首、どうしたの?大丈夫?」


ゾクッ……


紀香の身体中を雷生の言葉が巡った。

そのたびに紀香は嫌な寒気を感じる。