意地っ張りの涙(仮)

無言で歩きながら、でも繋いだ手はそのままでいた。お互いに、離したくないと思っていた。

「里緒菜たち何処にいるかな?」

何となく私は呟いた。夏目に答えてほしかったわけではなかったけど、きちんと返事を返してくれた。

「中間地点にいるんじゃないか?」

「そっか、そうだね。里緒菜、心配してそう(笑)」

容易に想像がついて私は笑ってしまった。夏目も笑いながら何を想像したのかわからないけど、

「また俺、瀬野に睨まれるな……」

そう言いながらも繋いだ手に少しだけ力を込める夏目。

「なんで睨まれるの?里緒菜と喧嘩でもしてるわけ??」

私の言葉にあからさまにため息をつかれた。

「柊ってさ、本気で鈍いのな」

私を見つめつつ呟かれた言葉に

「そんなに鈍くないと思うけどなぁ…」

首を傾げながら言えば夏目に苦笑された。