それはきっと恋じゃない




「うん、まあとりあえずいいよって送っといた」

「ひゃーやばい、惚れられたらどうしよ!」

「美麗ならありうるよ〜!やばいね」


なんつー会話だ




心の中でつっこむ。


けどふたりは事実、可愛いし
どちらかにひとめぼれするなんていう可能性はかなり大きいと思う。


やっぱりわたしは映らない方がよかったんじゃないか…


ううん、と唸ってから
ひとまずわたしは立ち上がる。



「美麗ちゃんほのみちゃん、

私ちょっとトイレ行ってくるね」



「うん、いってら!」





はるねが教室を去った後、
ふたりはまだ 和也とメールを続けていた。

{俺の友達がそっちに会いに行きたがってるから、近いうち行くと思う


「これイケメンが来るってことだよね?やばくない?」

「やばい、やっぱ一目惚れされたんじゃん」

「えー、どっちにだろ」


「はるね……は無いよね?」

「まっさかぁ!!はるねブスだもん」

「だよね〜!」




そんなやりとりをしているともつゆ知らずな
はるねは、

ゆったりとトイレに向かっていた。