「フミ、しっかりしてよ!」
真里菜と薫に職員室の外に引きずり出され、そのまま人目のつかない校舎裏まで連れて来られた。
込み上げて来る涙が許せなくて乱暴に目を擦った。
私が泣いたりなんかしちゃいけないのに。
河野の顔ばかりが浮かんできて自分の心をコントロールできない。
「私のせいだ。河野が停学なんて、推薦ダメになったなんて……」
河野が推薦入試を受けるなんて私は一言も聞いてなかった。
私ばっかりが河野からいろんなものをもらって、私は何の役にも立てなかったどころか迷惑かけて。
「自分を責めたくなる気持ちも分かるけど、フミのせいじゃないんだよ。河野が自分の気持ちでしたこと。フミのことちゃんと分かってるから山下の言葉が許せなかったんだよ」
薫が私の肩を掴み訴えて来る。
でも、その言葉は耳には届いても私の心にまでは届かない。
河野のところに行かないと――。
河野と話をしないと――。
私は薫の腕を振り払いそこを飛び出した。
「フミ、どこ行くの?」
無我夢中で走った。
頭の中でいろんなことが駆け巡り全然整理なんて出来ない。
何を言うべきか、何を話しに行くのか、何も考えなんてなかった



