翌日は、もう完全に元気全快で学校へと向かった。
病み上がりとは思えない軽い足取りで廊下を歩いていると、早速、真里菜と薫に出くわした。
「おはよう! 良かった元気そうで」
「ありがとう。このたびはご心配おかけしました」
大げさなほどに頭を下げる。
あのあとスマホを確認したら、真里菜と薫からのメールや不在着信がいくつもあった。
「私たちに連絡もなく休むなんて初めてだったからね。本当に心配した」
薫が私の表情をうかがうように見てニッと笑った。私の顔色からも安心したようだ。
「そうそう。フミに、いいこと教えてあげる」
そう真里菜が囁いたかと思うと、教室へと向かうルートを外れて校舎の外れまで連れ出された。



