苦労の末生徒会室を探し出し、その扉の前へと来た。
なんてことない普通の教室と同じドアだけれど、私には大きな鉄門にも見える。
いつまでもこんなところでうろうろしていればかなり怪しい。
とりあえず様子をうかがおうと、そっと扉を開ける。視線だけが動かせるほどの隙間を作り中を覗いた。
どうか河野だけが気付いてと祈りながらその姿を探す。
そうしたら、人の存在を見つける前に突然笑い声が私の耳に届いた。
その声に身体がビクンと強張る。
その笑い声のありかを無意識に目で探す。
それはすぐに私の視界に入った。
開け放たれた窓から吹いて来る風が白いカーテンを大きく揺らしている。
そのカーテンがふわっと動いたその先に二つの影を見つけた。



