周りの教師や親は怖がって何も言ってこなかったし、クラスメイトだって話しかけてきたりしない。
そんな時、中途半端な時期に転向してきた男がいた。
そいつの名前は竹平 翔(タケヒラ カケル)。
翔は明るい性格で、すぐクラスの人気者になった。
そして、何故か僕に話しかけてくる不思議なやつだった。
何回無視しても懲りずに話しかけてきた。
翔「なぁ。そろそろ反応してくれてもいいだろー?答えてくれるまで話しかけるからな!」
なんで僕に関わろうとするんだよ。
周りがほっといてるんだからほっといてくれればいいのに。
当時はそんなことを考えていた。
でも、今思えば嬉しかったのかもしれない。
はぁ…。毎日毎日無視するのもしんどくなってきた。
薫「あのさ、毎日毎日なんなの?ウザいんだけど。無視してんだから諦めろよ。」
さっきまで賑やかだったクラスの空気が一気に重くなった。
わざと声大きくしたからな。
そして翔を見た。
え…笑ってる?
翔「あー!!やっと喋ってくれた!!
めっちゃ嬉しい!!ありがとな。
また喋ってくれよ?」
ポカーン
なんなんだこいつ。
全く話が通じてねぇー。
頭いかれてんのか?

