暗闇の出口はどこですか?


「あの…薫…この前はごめん。
誰だって話したくないことぐらいあるよね。」


そう言うと薫はビックリしていた。


薫「なんで謝るの?僕が怒鳴ったんだよ?」


「えっ、だって触れられたくないとこ聞いちゃったから。みんな何かしらあると思うし。」


薫「嫌われたかと思ってた。」


「なんで嫌わなきゃいけないの?
私の方が嫌われたと思ってたよ。」


今度は安心したような顔に。


薫「雪ちゃんはさぁ、龍王すき?」


「うん。好き。素性のわからない私を受け入れてくれたんだもん。」


薫「僕はね。大好き。
僕の仲間は龍王だけだから。
信じられるのも、信じてくれるのも。」


何を思い出しているのか薫の顔が曇り始める。


薫「あのさ、長くなっちゃうかもだけど次は僕の話を聞いて?」


「うん。」


そして薫の話は始まった。