しばらくして足の感覚がなくなって、

綺羅は海に入ろうとした。

でも恋人の礼司の言葉が耳から離れない。

一生愛しているよ、この命を綺羅に捧げたいくらいだ。

ためらう。

綺羅は海からあがった。

「礼司。。。」

もう戻ってこないのだ。

悲しみよりも無気力に襲われていた。

礼司私は海のもずくになってあなたの幸せを見届けたかったよ。

綺羅は体を拭き、車に乗って当てのない旅に出ることにした。

持ち物は財布カバン着替え。

スマホは置いてきた。

友人たちの慰めの言葉が辛かったのだ。