お前は必ず、俺を好きになる。

渚は私を睨んで、ひどく冷たく低い声でそう言い放った。


さっきからこいつ……むかつく。





そりゃさ、嫌いな奴が自分を呼んだせいで、朝練の時間がちょっと減っちゃったかもしれないけどさ!



「なによ……お弁当届けて損した!!渚のバカ!!」



私はなぜか泣きそうになってしまい、必死にこらえながらグラウンドに背を向けて校舎に入った





「あーあ……渚も柚葉ちゃんも、なんでこんなに素直じゃないんだろう」




_この時の私は、純くんのつぶやきにも、渚が何を考えているかも、汐音先輩が私を睨んでいたことさえも…気づかなかった。