「はぁ……寝ぼけてんのはテメェだろ」



一発ひっぱたいてやろうかと思ったけど病人であるため俺は怒りを抑えて視線をそらした。



「渚、病人には優しくしろよ?しかも女の子だぞ?」



エプロンを外しながらキッチンから純が出てきて。



「あ゛?純は女だったら誰でもいいんだろ?」




このチャラ男め。俺にはその神経が理解できない。理解したくもない。



「うるさいな、渚は逆に誰ならいいんだよ。この学校可愛い子いっぱいいるのに。あ、柚葉ちゃんおはよ!!晩飯もうできるけど食べられる?」




誰ならいいも何も、俺は女が嫌い。だからだれでもいい純とはきっと分かり合えないんだ。