「柚葉ちゃん!!」



「宇佐美先輩、手伝ってもらってもいいですか?とりあえず風通しのいいところに運ばないと……」



「わかった。でも柚葉ちゃんはいいよ、女の子だからね。おーい、一毅!純!渚運ぶの手伝って」




「え、渚!?」

「どうしたんすか?」




「OBの先輩に酒飲まされたっぽい。あっち運ぶから」




「うす」




「柚葉ちゃんはそこのスーパーで氷かなんか買ってきてくれる?」




「はい」





私は財布を持ってスーパーへと走った。




「氷……」




スーパーと言えども、さすがに氷単体では売ってなくて。




「これでいいのかな……」




瞬間冷却剤のようなものとスポーツドリンクを買ってみんなの場所に戻る。








「おかえり柚葉ちゃん、ちょっと渚のこと見ててもらっていい?」




戻ってきたら渚は風当たりの良い場所にしかれたレジャーシートで心地よさそうに眠っていた、




「わかりました」




私は買ってきた冷却剤をタオルに巻き、渚の額に乗っける。




「お酒弱いんだなぁ……」




渚のお母さんは強そうなのに。




私は風になびく渚のふわふわな髪の毛をそっと撫でる。




「ん……ゆず…は?」




「あ、起きた」




まだ酔っているのかはわからないけど、渚は私に向かってふわっと笑った。




「おはよ」




「おはよう、体大丈夫?頭とか痛くない?」




「ちょっとだけ…頭痛いかも」




「もうすこし休みなよ?まだみんなもお肉食べたりしてるから」




「ん……柚葉」




「ん?」




渚はレジャーシートに寝転んだまま私の手をきゅっと握った。




「そばにいて…?」




「わ、わかった…」





急な甘えモードに不覚にもドキッとした。