【柚葉side】
「で、なんか言いたいことはあんのかよ」




家につき、2人とも風呂に入った後、私は渚に質問責めされている。




「隼人とは…なにもないよ。今日だって話したの中学ぶりだったもん」




「じゃあなんで一緒に残って一緒に帰ってきてんだよ」




「それは偶然2人とも森本先生に雑用押し付けられてたからだよ!」




鋭く冷たい、怒りの感情が伝わってくるような渚の視線に私は顔を上げられなかった。




「一緒に帰る必要はねえだろ?」




「な、流れで一緒に帰ってきたの……今はただの友達だもん。友達と一緒に帰ってきてなにがいけないの!?」




「友達?相手は元カレだろ」




「元カレだよ。でも大切な友達だもん」




「アイツに下心がない限り元カノと一緒に帰ったりしないだろ」




「隼人のこと悪く言わないでよ!隼人は悪くないじゃん!」




そう言い放った瞬間、渚の表情から ‟感情” が消えた。




「……好きにしろよ」




渚は私の部屋を出て行った。