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「ねぇ柚葉ー、ほんとに渚くんのこと好きじゃないの?」




駅で美愛と莉子と別れ、彩葉と二人で歩いていた時。真剣な顔で彩葉がそう聞いてきた。



「……スキではない。ただ……」




‟好き”といえるほど大きい気持ちじゃないんだ。確証はないし。




「ちょっと、気になってる……かも?」




彩葉にこんなことを言ったのは初めてで、照れくさくて目をそらした。




渚といると、ドキドキしている自分がいる。7組の男子集団とか、サッカー部の集団がいると、目が勝手に渚を探してる。




「へぇー?」




彩葉は案の定ニヤニヤしていて。