都内某区、ある公園の公衆トイレ。

「護、しじくらないでよね」

「わーってるよ…」

ヅラを整えながら返事する。朝からずっとこれだ。

「相手を間違えると今までの苦労が水

の泡だか…」

「何回目の仕事だと思ってるんだ…」

個室を出て鏡で最終チェックをする。横で雅が舐め回すように見てくる。

「何万回もシュミレーションしたし、

今回はアレがあるだろ」

今回のために新しく開発した特別スニーカーを履いて、聞く。

「完璧でしょ?」