女の子の付き合いって深すぎると喧嘩になるし、広くて浅いのはすぐに切れてしまう。これは私が学生時代に気づいたことだけど。


「友子、律木さんの応援行く日、朝家に行ってもいいかな?」

「もっちろん、大歓迎!」


いつも通りの明るい笑顔でそう答えてくれたものだから、なんだかぐっときちゃって、涙ぐみながら「ありがとう」と言うはめになってしまった。

友子の前では、素直にいれるかな…


「というわけで、律木さんメロメロにさせちゃえ大作戦だーー!」

「友子の家に行くのが楽しみになってきたかも…」

「え、サクさんそれはデレなの?!か、可愛すぎるよおおおおお」

「クスッ、だから苦しいよー」

友子といたら、どんどん自分を出せるようになる気がする。自分でも見失うほど頑丈にたくさんかけてしまった鍵を、友子が一つずつゆっくり開けていってくれてる。

頑なな私の心をほどいてくれる。