あまりにも早い…。 「定…。守りたいのは誰だあ?」 ニマリと嗤う。 「そなたには言う必要は…。」 「へえ…。」 ないと言おうとした定の言葉を遮る。 「名前ハア~?…ハア。いいのお? この子居なくなっちゃうねえ?」 一人の男の子の顔の上で手を回す。 男の子の額には痛々しい傷ができた。 「やめろ…。名を呼ぼう。そ奴を離せ…。」 定はやはり無表情で呟く。