その時ヒュっと掟の頬をなにかがかすめた…。 掟の白い頬には鮮やかな血が流れた。 楓が小石を投げた。 掟は笑っていた顔のまま頬に手を当てた。 「あ、ハハハハハ…。 いたいな、痛いなぁ~。 ははは、お返しだよ~。」 掟は懐から怪しく光る短剣を取り出した。 「何する気だ…。」 瑠唯が冷たく言う。 その瑠唯の顔には緊張している事が分かる。 「何って…。ジョッキんでっす。」 にやりと笑って掟は短剣で黎の 長い髪を切った。 「黎ちゃんは切っても切っても 伸びちゃうねぇ?髪は駄目だから……。」