静まり返った部屋の中に4人…。
黎だけが決心したような眼をしていた。
楓莉はわざとその場を明るくしようと
笑っていった。
「じゃ、じゃあ準備しよっ。
今日出なきゃねっ。」
さあ出た出た。とでもいうように部屋から
瑠唯と楓を追い出した。
黎と楓莉は向かい合って座った。
楓莉の髪が揺れた。
黎は少し体を起こした。
黒く長い髪がベットに広がる。
いくら仲のいい楓莉でも怖いと思うほど…。
「楓莉?着替えくれる?」
「え、あ。うん、どーぞ。」
いきなり声をかけて驚いたのか
楓莉は急いで服を手渡す。
その漆黒の髪を怖いと思ったことを
悟られぬように…。
