「ねえ、瑠唯。今日は美味しくないわ…。」 女の人は瑠唯という男の人の 首筋に噛みつくのをやめた。 「バレた?黎飲めないくらい無理?」 黎と呼ばれた女の人は口の端に付いた 赤いものを手で拭った。 「ええ、なぜかにんにくの香りが…。」 「そう、少しニンニク料理を…。 ごめんね?やっぱり飲めない?」 「飲めないことはないけれど…。 とってもまずい…。」 黎はもう一度瑠唯の首に噛みついた。 暗く静かな部屋に血を吸う音が響いた。