でも掟はいつもより明るい声だった。
なぜか不気味な感じはなくって。
疲れちゃったぁ…。とつぶやいた。
肩をこきこきと鳴らした。
伸びをして掟は空を見た。
「こんなに暗かったんだぁ。」
「掟…?」
黎は様子の違う掟に呼び掛ける。
掟は少し微笑んだ。
掟がなくなったみたいだ。
「私は館 麗亜。
君のねえさんと同じ名前だけど。
全くの別人さ。」
館・・・。
なまえが2つ?
「どこの方かしら?」
「ここからじゃわかんないよ。
交わることもない国。世界だ。」
麗亜はよっこらせと言って立ち上がった。
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