バサッ…バサッ…。
リアゼの言うことも一理あるな。
戻って来たら、入れ替わりで行くかな…。
そうだ…今日は…。
パラッ…
私はラッピングのリボンを外し…
パカッ…
箱を開けた。
中には、トリュフチョコが入っていた。
一つのカップに三個ずつ…合計九個入っていた。
「バレンタインデーだったな…。すっかり忘れていた…。」
ヒョイ。
一つ摘み上げてみる。
少しデコボコしているが、ちゃんとトリュフの形をしている。
粉がかかりすぎていて、箱にパラパラと降りかかる。
こういうところに、イリアらしさを感じるな。
「イリア…お詫びと共に礼も言いに行くからな…。」
パクッ…
やはり…辛いな。
一日一個が限界だ。
リアゼは上手く謝れただろうか…?
そんなことを考えながら、私は二つ目のチョコを手にしていた…。


