ヒュッ…
ピッ…!スパン!
カナルの鎌から放たれた風は、アルフの頬と横腹を斬る。
アルフは避けようともせず、うつむいて立っていた。
「消滅を覚悟したか、アルフ。」
「違うさ…カナル。」
「違おうが、合っていようが関係ないがなっ!!」
ヒュッヒュッ!!
バシュ!スパン!
次は、脚と腕。
流血は赤く円状に広がり、地面を染めていく。
…彼は倒れなかった。
「さあ…アルフ。立っているのが苦しくなってきただろう。もうすぐ…眠らしてやるよ!!」
パアッ…
カナルの鎌が、灰色に鈍く光った。
「眠れっ!!荒れ狂うつむじ風!!」
バシュ…!!
音速並みの速さの風がアルフに突進する。


