「えっ?今下界に居るってことは………まさかあそこから出れたってこと?嘘~!?」
「タフな野郎だな…」
イリアとリアゼは、感嘆した。
「…これを見てくれ。」
「んっ?何っすか、それ?」
アルフの手の平には、薄く光る刻印が現れていた。
「ん~?何だろう…見たことないなあ。」
イリアは、よく見ようと目を細めて顔を近付ける。
「見たことない、か…。当然だな。これは…私がカナルを封印した刻印なのだよ。」
「じゃ…元々は兄貴の鎌の柄の裏側についてた物なんすか?」
「ああ。」
アルフは二人が顔を離したのを確認してから、刻印をふっと消す。
「リアゼ。」
「何っすか、兄貴?」
「どっちだと聞いた理由…なんとなくわかったかい?」
リアゼは、少し間を置いて、わかったっすと返事をした。


