「はーい!イリア、なだめられちゃった…はーんせいっ。アルフ~、結局どうなったの?」
「…気が付けば、千爺の庵のベッドの上にいた。体全体に包帯が巻いていて、動こうとすると激痛が走った。『まだ動くでない。生きていたのが奇跡なぐらいじゃからな。正確には“存在が消えなかった”ことが奇跡じゃな、死んでいるのだからのぅ。』千爺の言葉を聞きながら、私はある不安を抱えていた。」
「不安、っすか。」
リアゼが言葉を繰り返す。
「ああ…だから、千爺に聞いた。『カナルはどうなったのかと。』千爺は、すぐに答えたさ。『カナルは…天界少年院に連れて行かれたようじゃ』と。」


