ガーン!!
「…っ…はぁ…はぁ…。」
カナルの鎌から放たれた衝撃波は、アルフの体を噴水にぶつけた。
噴水の水がピタと止まる。
元気な死神は、どこへともなく逃げ去っていた。
傷付いた死神は、雲にひれ伏し苦しそうに顔を歪めていた。
「あう…うう…」
という呻き声がひっきりなしに聞こえる。
「なぜだ…カナル…。なぜ…こんなことを…」
鎌を持ち直し、よろめきながらも体制を立て直すアルフ。
翼はぱっきりと折れ、フードの至る所が破れていた。
血も滲み出している。
痛みと出血で意識が朦朧としていた。
ザッ…ザッ…ザッ…
一歩ずつアルフに歩み寄るリアゼ。
その顔に懺悔や哀れみの色は無い。


