「ルティーナはね…」
ルティーナ・プルリエは紙を見て、悩んでいるかのように目を逸らした。
紙には、『レクイエムを歌ってほしい。自分達の仲間を助けたいから。』と書かれていた。
エマは、ポケットからまた何か取り出した。
そしてそれを、ルティーナの手にそっと載せる。
それは、指輪だった。
ドクロの装飾がされたシルバーのリング…。
アルフがシークに預けた物である。
「ルティーナさんは…何?」
イリアが顔を上げぽつりと聞く。
「ルティーナは…話せるけど耳が聞こえないんだよ。」
手に載せられたリングを凝視した後、ルティーナはこくりと頷き、息を大きく吸い込む。
…誰もが聴き入ってしまうような歌声だった。
子守歌のように優しく…温かく…自然な歌声…。


