「『連続通り魔事件!怯える付近の住民達!犯人は何処に…!?』だとよ。ほら、あんたも読んでみな。」


ヒュッ………パシッ!

筒状に丸めて投げられた新聞を、右手で器用に受け止めるアルフ。



「通り魔、か…。」


「あんたは、どう思う?また…どうするよ?」


「…さあな。」


二人にだけしかわからない会話はまだまだ続く。



「下界のことなんざ、俺達死神には関係無え。けどよ…もしそうだとしたら………」


「天界にも影響が及ぶだろうな…。」



「なになに?イーリアちゃんにも教えてよっ!」


「うおっ!?…なんだ、嬢ちゃんか。」


突然のイリアの出現に、シークはびくっと身を引いた。

細い瞳は、上下に大きく開かれている。