「…わかっていねえな、おまえら。アルフが生贄にならないと戦争は終わらないんだぜ?」
「…シークの言う通りだ。私が行かねば、もっと多くの犠牲が出るのだよ。」
「だからって…アルフを犠牲にして、みんなが助かる。それでいいわけはないじゃない!?」
シークとアルフの意見に、イリアは怒り気味で答えた。
「…いい加減離れろ。」
ヒュウウウ…
「きゃっ…!」
「わっと…!」
一瞬のスキを見計らい、アルフは風を起こした。
風のせいで、イリアとリアゼはアルフから手を離してしまう。
「私は急ぐのだよ…。」
バサバサ…
「あっ…シーク!エマ!アルフを止めてよ…!!」
ヒュウウウ…
風が周りを回っているため、イリアとリアゼは目を開けることなど身動きがとれないのだ。
「…嬢ちゃんには悪いが、それはできねえな。」
「止めたいのは山々だけど…どっちが最善かを考えると、ねえ…」
エマもシークも動かず、アルフが飛び去って行くのをただ見ているだけだった。
「…っあ…兄貴ぃぃ!!」
「アルフー!!」
シュウウウ………
風が完全に止んだ時には、アルフの姿は見えなくなっていた…。


