「イリア…来るな。私は、帰って来たわけではない。シークに用事があっただけで、すぐ生贄の場所に行くのだから。」
「あ、兄貴…?」
「シーク…」
ザッ…
ザッ…
怪訝そうな表情で声をかけたリアゼを無視し、シークに歩み寄る。
「シーク…。私が預けたリングは…」
「あ、ああ。これのことだよな?」
キラッ…。
シークは、ズボンのポケットから銀色のリングを取り出した。
「…ルティーナ・プルリエに、そのリングを返してほしい。私には…もう時間が無いから、頼む。」
「ルティーナがどこにいるか、教えてくれないと、シークも探しようがないんじゃないかな?」
エマがアルフに聞こえるように、わざと通常より大きな声で言った。


