「じゃ、さっさとコインを連れてこうぜ!…あの場所にな。」
「ええ…そうね。」
ハッシェに言葉を返しながら、メルディアンはリアゼの方をちらっと見た。
長いまつげでまぶたが覆われ、体はピクリとも動いていない。
鮮血は止まることを知らず、流れ続けている。
「………」
メルディアンは、一瞬表情を曇らせたが、すぐに普通の表情になる。
「ん?そいつが何か気になるのか?」
飛び立ち、徐々にその場を後にしながら、ハッシェが訊いた。
「いえ…何でもないわ。」
パサッ…
メルディアンも、白い翼を羽ばたかせ、ハッシェの後に続き飛び去っていった。
後に残ったのは、傷を負い雲に倒れたリアゼのみだった…。


