「いや、どちらかといったら、ペテン師に近いかな、シークは。」
「自問自答かよ。それに、ペテン師は無いだろ。」
「ふふ…。シークの鎌は、“後斬り”ができるタイプだから、ペテンみたいなものだと自分は思うけど?」
「“後斬り”…。ま、ペテンと言われりゃ、否定はできねえわな。」
違いねえな、と苦笑するシーク。
「和んでる暇は無さそうだね…。行こうか。」
エマがそう言ったわけは、バサッバサッという羽音が聞こえてきたからだ。
「おうよ。かなりの人数のお出ましのようだ。手伝ってくれると有り難い話だがな。」
「そんなに横目で見なくても、乗りかかった船。手伝うよ。」
「サンキュー。じゃ、行くぜ?」
バサッ…
シークは羽音のする方に向かい、飛び立つ。


