「じゃ、次はイーリアちゃんの番!」
「余裕かましてると…足元すくわれるわよっ!!」
パシュパシュ!!
カカン!!
矢と鎌の攻防戦が数回行われた後、イリアは天使に向き直る。
「飛んでるから、関係なーいもんねーだ!そ・れ・に…」
スタッカートで言葉を切って、一旦間を置く。
パシュ!!
カンカン!!
その間も天使の攻撃は止まない。
「あーんたみたいな下級おばさん天使には、イーリアちゃんは倒せませーん!」
「な、何ですって!?」
「ふふ…消えちゃえ!」
「きゃっ!?」
ドゴーン!!
束の間のできごとである。
鎌から放たれた青い菱形の光の筋。
それが矢を射ろうとする一瞬の隙に、天使の胸部に直撃したのである。


