「勝った種族には、虹色に光り輝く水晶が授けられる。その水晶に映った者こそ、最高神力者なのだよ。」
「そのために、戦うんすか…。なんか…複雑な気持ちっすね。」
リアゼは、参加は自由なんすか、と付け加えるように聞いた。
「…強制参加だ。種族ごとの戦争だからな。」
「…そうっすか。」
リアゼはもう何も聞かなかった。
二日後。十一時三十六分。
カンカンカンカーン!
鐘を打つような音が天界に数回響いた。
そして、
「天界戦争の始まりだー!!」
どこからか、そんな知らせの声が聞こえてきた。
その瞬間。
バサバサバサバサッ!!
無数の羽音が聞こえてきた。
それも十や二十ではない。
天界のありとあらゆる所から、何千という羽音だ。
その中には、アルフやイリア、リアゼにシーク、エマ…も含まれていたことは言うまでもない。


